サイレントソックスは、スウェーデン·ヨーテボリに拠点を置く Eva Eriksson Design AB によって開発·製造されています。

Eva Eriksson Design は、長年にわたり「遊びと学び」に関する製品を手がけ、主に学校や保育園向けの家具を中心に多くのプロジェクトを展開してきました。子どもたちが集まる教育現場では騒音が大きな問題となっており、Eva Eriksson Design が地域プロジェクト「Design with Care」に参加していた際に、「音を抑えるのではなく、椅子の擦れる音自体を防ぐ製品を作ろう」という発想が生まれました。そのアイデアをもとに、2007年から製品開発がスタート。数多くのアイデアの検討や専門家との協議、試作·検証を経て、2010年にストックホルム家具見本市にてサイレントソックスが正式に発表されました。

最初の導入先は、集合住宅の1階にあるヨーテボリの保育園。椅子の擦れる音に悩まされていた2階の高齢夫婦や保育士たちにとって、サイレントソックスは大きな改善策となり、好評を得ました。その10年後、2020年春には、より大型の家具に対応するサイレントソックスXLモデルも登場。これは教室やオフィスなどで机やテーブルを動かす際の騒音を抑えたいという声に応え、木製の椅子など脚の太い家具にも装着可能な仕様となっています。

製品の開発および製造はスウェーデン国内で行われており、輸送距離の短縮、納期の迅速化、品質管理の強化といった多くのメリットを生み出しています。また、テキスタイル業界や学校家具メーカーとの強固なパートナーシップに支えられ、サイレントソックスは公共空間から一般家庭まで、幅広い環境で音の問題を改善する製品として高く評価されています。

現在、サイレントソックスは約20カ国で展開され、椅子やテーブルの擦れ音が気になるあらゆる場所で活用されています。